むし歯にならないために気をつける事、むし歯の予防方法

fujimotoshika20181109

こんにちは、藤本歯科の藤本です。

歯の主成分はリン酸カルシウムです。
酸によってリン酸イオンとカルシウムイオンに分解され、酸がなくなれば結合します。
すなわち、お口の中が酸性状態になれば歯は溶け出し、中性状態になると脱灰された部分が埋められます。(脱灰 → 再石灰化)

食事のたびに、この脱灰と再石灰化を繰り返していますが、だらだら食べや食べる回数や歯垢が多いと、酸性状態が長くなり再石灰化する時間がなく、バランスが崩れ、歯に穴があき、むし歯になってしまいます。

歯垢には、むし歯菌(ミュータンス菌)によってつくられた乳酸菌が多く含まれているため、歯垢が長い時間ついているとその部分はいつも酸にさらされている事になります。
だ液には、再石灰化に必要なリン酸イオンカルやシウムイオンが含まれていて、酸を中和して中性に戻す性質や食べかすなどを洗い流す性質があります。

このことから、むし歯を予防するには、「歯垢をなくし、だ液をたくさん出すこと」が大切になります。

歯垢をなくすには、適切な歯磨き方法を身につけることと食べた後すぐに磨く習慣をつけること、睡眠時はだ液が少なくなるので寝る前はしっかり磨くこと、だ液をたくさん出すためによく噛んで食べることがむし歯予防の基本になります。

また、適切なブラッシング指導を受けることをお勧めします。
むし歯の予防には、歯磨きで歯垢を除去すること以上に、フッ化物を利用して歯の再石灰化を促進させ、歯質を強くすることが効果的だと言われています。
ですから、ブラッシングの際にはフッ素入りの歯磨き剤やデンタルリンスを併用することが大切です。

むし歯になりやすい人、なりにくい人それぞれ個人差があります。
まずは、自分自身の危険因子がどのレベルかを知っておくことが重要です。

むし歯菌の量、だ液の性状や分泌量、歯質の強さ、歯並び、喫煙・飲食の習慣、睡眠時間、体の抵抗力などが危険因子と考えられています。
むし歯菌の栄養になる砂糖が口の中に長くあると、むし歯になりやすくなるので、甘いものをだらだらと口にしないことや歯並びを矯正して歯磨きをしやすくすることも有効です。

フッ素配合の歯磨き粉やデンタルリンスも多く市販されていますし、キシリトールによって虫歯菌の量が減り、だ液の分泌を促し、むし歯が減ることもわかってきましたので、食後にキシリトールのガムやタブレットを食べることをお勧めします。

子供の場合は歯が生えたらすぐに、むし歯になりやすい溝を特殊なプラスチックで埋めて歯垢をつきにくくするシーラントが効果的です。
歯のクリーニングや検診を受けて、いつまでも健康な歯で過ごしたいものですね。


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