飲み込む力 嚥下

食べ物と息の通り道
喉には息と食べ物の2つの通り道があります。息は鼻や口から入り、咽頭から喉頭を通って気管に入っていきます。
食べ物は息と同じように咽頭を、通りますが、その先で食道に、さらに胃へと進みます。
咽頭は食べ物も息も通過しますが、その先は食道と気管の2つの通路に分かれています。

なぜ食べ物は気管に入らないの?
食べ物が気管のほうへ入るのは、食べ物を飲み込むたびに喉頭蓋という弁のようなものが気管にふたをしてくれるからです。
飲み込むタイミングにあわせてふたができるのは、周囲の筋肉が飲み込む反射によってうまくコントロールされているからです。
お口をしっかり閉じることができる、舌が上あごにくっついて食べ物を喉のほうに送る、上下の奥歯が噛み合って下あごが安定するなど、飲み込む力を発揮するためには、いくつかの条件があります。
「歯がある」「お口やのどの周りの筋肉の力が保たれている」「反射がうまくはたらく」といった要素で飲み込む力はつくられます。
飲み込む力が低下すると、むせたり、誤って気管に食べ物や飲み物が入る「誤嚥」の危険が高まります。
「誤嚥性肺炎」は食べ物や細菌を多く含んだ唾液が寝ている間など知らず知らずのうちに、唾液本来の通り道である「食道」を通らずに、空気の通り道である「気管」を通って「肺」に入ることで起こります。
お口のケアをした場合としなかった場合の肺炎になった人の割合は、口腔ケアを行ってお口の中の細菌数が少なくなると、肺炎になる人の割合も少なくなる、お口が肺炎から体を守っているのです。
お口のケアは、インフルエンザなどの呼吸器系の感染症の予防にもつながることが報告されています。
歯科医院を受診することが全身の病気の予防になるというわけです。

30秒のブクブクチェック
コップとお水を使ってお口の健康チェック!
まず、コップにお水を入れて30秒間ブクブクうがいをします。
もし、お水が口からもれてしまったり、お水を飲んでしまったら注意信号です。
お口のや舌の体操を始めてみましょう。
また、ブクブクしたお水がひどく汚れていたら、歯の磨き方などに見直しが必要、虫歯、歯周病、口臭予防のためにも定期健診を受け、歯のクリーニングをしてもらいましょう。


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