子供のむし歯の状況

子供のむし歯は減少を続けているものの、永久歯が生えそろう中学生以降には、年齢とともにむし歯の本数が増える傾向があります。

小学生時代の周囲の大人や社会に守られていた生活から、食べ物を次第に自由に選ぶ機会が増え、甘い物があふれる社会に巣立つのです。
子供たちがむし歯になりにくい社会をつくるさまざまな試みは進んでいますが、甘い物があふれている社会に向かう子供たちに、むし歯の成り立ちと生活習慣の関係は、しっかりと理解しておいてもらいたいところです。

むし歯になるメカニズム
むし歯は、酸によって歯が溶ける病気です。
この酸は歯垢にすむ細菌によってつくられます。砂糖による糖質を細菌が代謝してつくります。
歯の表面にすみつく多くの常在菌は、糖類を代謝してエネルギーを得て生きています。
そして、常在菌はそのエネルギーを利用して歯垢をつくり、細菌の増殖や酸をつくる足場にするのです。
特に歯垢の中では、酸を多くつくる細菌が増えやすくなります。
しかも、歯垢の厚みが増してくると、酸を中和する働きがある唾液の侵入を妨害してしまいます。
そのような仕組みの中で、むし歯ができやすい環境がつくられていきます。

むし歯を予防する
磨き残して何ヵ月もたまったままの歯垢は、よりむし歯のリスクが高くなります。
歯垢の厚みが唾液の働きを邪魔することや、酸がたまりやすいことを考えると、ブラッシングが重要になります。
それと、むし歯への最大の効果的な対策は、甘い物を頻繁に口にすることは、歯にとってリスクになると考えておくことです。
甘いジュースなどの飲み物など、わずかな量でもたびたび口にすることは、むし歯につながります。
時間や量を決めて、1日1回のおやつであれば問題ありません。食べるときと食べないときの生活のリズムを整えることが、むし歯の予防にもつながります。

その上で、磨き残しの少ないブラッシングを身につけることが必要です。


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