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歯と口の健康と健康寿命どう関わる?

歯と口の大事な役割

噛む、飲み込むことは栄養摂取の第一歩

生命活動の基本となる食物の摂取において、自ら噛み砕き飲み込んで栄養を摂取することは大変重要です。

口の機能として、残っている歯が多く、噛む力が維持されていることが、認知症予防として注目されています。

発音を助ける、表情をつくる、噛むことで脳を活性化させる事に繋がります。

和室で食事を食べる高齢者女性(味噌汁)

 

 

口腔の機能低下は全身の機能低下と認知症へ繋がります

自分の歯を失う

噛めない

やわらかいものを食べる、食べられる食品が限られる

噛む機能の低下

歯と口の機能の低下(オーラルフレイル)

体と認知機能の低下(フレイル)

の様にドミノ倒しのような悪循環に繋がります。

 

*食事は筋肉量を維持するのが大切です*

歯と口の不具合によって食事の量が減少すると、低栄養になり、筋肉量が減少します。

このような状態になると、転倒や骨折のリスクが増し、寝たきりに繋がります。

毎日の食事でタンパク質をしっかり摂取して、筋肉量を維持することが大切です。

歯周病と病気

歯周病は歯茎や骨が壊されていく病気です。歯周病菌は歯だけでなく全身にも影響を与えることがわかっています。

誤嚥性肺炎

歯周病菌などの口の中の細菌が唾液や食べ物と一緒に誤って気管に入ると生じることがあります。

糖尿病

歯周病の進行によりできる物質が血液中に入るとインシュリンの働きを低下させます。

狭心症・心筋梗塞

歯周病が動脈硬化の発生に関係していると言われます。

そのほか脳梗塞、認知症、がん、関節リウマチの原因にもなっていることがわかってきました。

年齢別だと25から34歳で30%、35から44歳で40%、45から54歳で50%というように年齢が上がるほど歯周病になる人は増えていきます。

歯周病は初期は自覚症状が少ないので、定期検診で早期発見治療につなげましょう。

 

8020達成のために

・40代ごろから歯周病を発症する人がおおくなり、50代を過ぎると歯周病で歯を失う人がおおくなる。

・社会に出ると自ら歯科健診を受けなければならず、定期健診の習慣がないため、歯科医院から足が遠のきやすい。

・自覚症状があったとしても就労などの制約があり、症状がひどくなるまで歯科医院を受診しない傾向がある。

◎壮年期にはこういった歯と口の中の特徴があります
働き盛りの世代は、口の中にトラブルがあったとしても、忙しくて放置してしまうことがあります。
その結果として、歯を失うことになるのです。たとえ症状が軽減しても自然治癒したわけではありません。
歯周病は徐々に進行しています。
必ず治療を受けましょう。

●セルフケアのポイント●
①歯垢がたまりやすい場所を徹底的に磨く
虫歯や歯周病の原因菌は、歯垢の中にすみついています。このため、歯垢がたまりやすいところを重点的に磨くことが大切です。
歯と歯の間、歯と歯茎の境目、奥歯の噛み合わせの溝を意識しましょう!

②歯間ブラシやフロスを使用
歯の歯の間など、歯ブラシだけでは届かず、磨ききれない場所があります。
そうした場所に役立つのが歯間ブラシやデンタルフロスです。
歯垢の除去率を歯ブラシだけの場合とデンタルフロスや歯間ブラシを併用した場合を比較した研究では、併用した場合の方が歯垢を除去する効果が高まることが明らかになっています。

●歯間ブラシの役割
歯間ブラシにはさまざまな形状やサイズがあり、歯肉炎の状態や歯と歯の間のすき間の広さに合わせて選ぶ必要があります。

●フロスの役割
歯と歯の間の隣接面に付着した歯垢を取り除きます。
ロールタイプ、Y字タイプ、F字タイプがあります。
口の中の状態に合った使いやすい形状を選びましょう。

サイズ選び、使い方は歯科医院の歯科衛生士に指導してもらうことをおすすめします。