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スマホと食いしばり

最近、食いしばりによる顎関節症や歯の磨耗の患者さんが増えてきています。

歯の磨耗は年齢とともに起きることではありますが、若い方でもかなりの割合で増えています。

本来、私たちの歯は何もしていない時は上下触れ合っていません。
口を閉じていても上下の歯は離れています。

ですがスマートフォンを長時間いじっていると歯に大きな負担をかけてしまっていることがあるのです。

スマートフォンを操作する時は下を向きます。
その体勢は口が自然にしっかりと閉じてしまう姿勢のため、無意識に食いしばりをしてしまっているのです。

みなさんがスマートフォンを使用している時にお口の中で歯を食いしばらないよう意識してみてください。

1度ついてしまった食いしばりの癖はなかなか治りにくいものです。
痛みなどの症状が出た時はマウスピースがおすすめです。

ぜひご相談ください!


ー根面むし歯(ルートカリエス)の予防ー

 

根面むし歯(ルートカリエス)とは、歯の根の表面に出来るむし歯のことです。

通常、歯の根の部分は歯肉に覆われており、見えていません。
しかし、歯周病などで歯ぐきが下がり、歯の根の部分が露出する、
また、歯周ポケットが深く、お掃除しにくい環境になることで、
歯の表面に虫歯ができてしまうのです😢

 

歯は歯冠(しかん)という歯の頭の部分と、歯根(しこん)という根の部分に分かれており、
歯冠はエナメル質という強い構造で作られていますが、歯根はセメント質という薄いコーティングがあるだけです。
そのため、歯の根は虫歯に対しての抵抗力が弱い部分なのです。

また、歯根の表面に虫歯ができると、歯髄(歯の神経)までの距離が近く、虫歯が歯髄に届きやすいこと、できる場所が歯茎の下や近くで見つかりにくく見えにくいため、治療がしずらい虫歯です。
特に歯と歯の間などは、鏡で表面から見るだけでは見つけにくいため、虫歯が進行して被せ物が外れたり、そこから歯が折れてしまったりする事態を招きます😨

 

根面の虫歯も、やはり定期検診や歯科でのお掃除など、きめ細かな予防が重要です!!


セルフケアについて

今日はセルフケアについてお話しします。

食後に歯ブラシをする事は習慣化されていると思います。

そこにプラスで食後にシュガーレスガムを噛む事で刺激唾液がたっぷり分泌され、速やかにPHを上げ、溶け出したカルシウムを歯に戻す事が出来ます。

(※PHとは…唾液のpHは唾液中の炭酸塩やリン酸塩によって一定に保たれており、この機能をpH緩衝作用といいます。 しかし、何らかの原因によってpH緩衝作用が上手く働かずに口腔内が酸性に傾くと歯が溶けてむし歯になり易くなります。 とくにpHが5.5より低くなると脱灰(エナメル質が溶け出すこと)が起こり始めます。)

食後の口腔内酸性になり、歯からカルシウムが溶け出します。

唾液を沢山出し唾液が早く臨界PH以上に戻す事が虫歯や酸蝕症の予防に繋がります。

唾液の役目には『自浄作用』『緩衝作用』『再石灰化作用』などがあげられ、中でも虫歯が多い患者様特に重要なのが刺激唾液です。

咀嚼する事で分泌される刺激唾液は、咀嚼しない時の安静時唾液に比べて口腔内のPHを上げる重炭酸塩という成分が約10倍多く含まれており、分泌速度は6倍なので、緩衝作用は最大60倍(10×6)になります。

食後にシュガーレスガムを噛む事が習慣化になれば良いですね(^O^)‼️


歯と糖尿病

糖尿病など、お薬を飲まれてる方は薬の作用で唾液が減りやすいです。
それにより口が乾燥して汚れがつきやすくなります。
血流も悪くなると歯茎などの毛細血管が収縮し歯茎が痩せやすい状況になります。

糖尿病があると歯周病が進行しやすいことがあります。一方でこうして進行・重症化した歯周病が糖尿病の血糖管理に影響を与えること、したがって歯周病をきちんと治療すると糖尿病も改善するケースがあることが明らかになってきました。

最近では、糖尿病手帳に歯科受診の記録も記載できるようになりましたので、これを活用して歯科と医科の主治医との間で連携も取りやすくなっています。

 


金属アレルギー

私たちは食品などの、重金属汚染には敏感ですが、お口の中の金属には意外に無頓着ではないでしょうか?
それが原因で、全身にアレルギー反応を起こす方がいらっしゃいます。症状としては、手足の裏に膿をもった水疱状のものができ、ボロボロと皮がむけたり、関節痛を併発することもあります。金属を入れてすぐに症状が出るのではなく、年月を経て金属がイオン化し、お口の中に少しづつ溶け出し、体内に取り込まれてこの反応が起こります。
原因不明の皮膚炎に悩まされている方は一度皮膚科を受診されると良いと思います。アレルギーの原因となる金属が判明したらその金属を取り除き、セラミックやプラスチック樹脂といった金属以外の材料を用いて治療します。無料カウンセリングも実施しておりますので、お気軽にご相談ください。


初めての歯医者さんや、まだ治療に慣れていないお子様の保護者へ

子供にとって病院に行くことが苦手だということは自然なことです。

中でも歯科治療は大人でも苦手な人が多くいます。

大人は我慢できることも子供にはとても大変です。

子供の虫歯治療を始める際に、まずは次のようなことに気をつけて下さい。

  • 治療する時間帯を体調のよい午前中に

どうしても空腹時やお昼寝の時間帯、夕方は機嫌が悪くなりイヤイヤになりやすいです。

  • 嘘をつかない

『今日は見るだけ』『痛くないよ』『怖くないよ』はかえって想像してしまい、逆効果になってしまうことも…

痛くない治療を心掛けていますが、治療内容によっては痛みを伴うこともあります。

  • 怖がることを言わない

何か悪いことをしたのか『そんなことするなら歯医者さんに歯を抜いてもらうよ‼️』と叱りつけている場面に遭遇したことがあります。

これは歯医者に対しての恐怖が大きくなり、不安をより強く持ってしまいます。

『歯医者さんは怖くない場所』だということを普段から教えて、認識してもらうことが大切です。

本当に治療が必要な時に嫌な連想をしてしまわないよう『歯医者さんに連れていく』は叱り文句にしないでください。

  • 治療後はたくさん褒めてあげる

何事もいきなりできるわけではありません。

歯科治療も同じです。

少しずつできることが増えることにより自信がつきます。

『歯医者さんのイスに座れたね』『大きなお口開けられたね』など、どんなに小さなことでも結構です、たくさん褒めてあげてください。

そして『いっぱい頑張って嬉しいなぁ』と気持ちを伝えてください。

当医院では無理な治療は致しません。

しかし保護者の希望や緊急に対応しなければならない時は、スタッフやご家族が押さえつけて治療にあたる場合もあります。

基本的には初めてのお子様には器具を見たり触ったりして、まず慣れていただくことから始めます。

『早く治療してほしい』とやきもきされるかもしれませんが、コミュニケーションを大切にしています。

中には『暴れても治療してほしい』という保護者もいらっしゃいます。

そういったことも一緒に治療方針を相談させていただければと思います。

私も1児の母です。

子供を病院に連れていくことは本当に大変ですよね💦

一緒に子供の歯を守っていきいましょう♥️


フッ素を活かす

人間の身体に必要な微量元素の1つにフッ素があります。
フッ素は歯にも細菌にも作用する虫歯予防のかくれた主役です!

フッ素はもともと自然界のあちこちにある元素です。
フッ素が多いとされるお茶は、葉そのもので200~400ppm
飲むお茶は1~4ppm
イワシの骨は395ppm
カツオの皮は52ppm
缶詰めのカニは10ppm
など海産物にも比較的多いのですが、骨や皮で濃度が高く実際食べる部分では濃度が低くなります。

虫歯を減らすための1日あたりのフッ素摂取目安量は、体重1kgあたり0.05mgとされています。
ところが食べ物に含まれるフッ素は大部分がほかの物質と結合していて歯を守るためには働きにくいのです。

そこで歯みがき剤やフッ素うがい薬などが歯に直接プラスするのが効果的です。

フッ素を活かす方法

①歯ブラシに歯磨き剤をつける
②歯磨き剤を歯全体に広げる
③5~10mlの水を口に含む。5秒間程度ブクブクうがい。うがいは1回だけにする。
④1~2時間は食べたり飲んだりしない。

きちんと歯磨きをしてお口の中の汚れを落とした状態でこの方法で歯磨き剤を使用してみてください。
虫歯予防に効果的です。


ー歯周病と全身疾患ー

歯周病(ししゅうびょう)はいま、心臓(狭心症・心筋梗塞)、脳(脳梗塞)、血液(糖尿病)、肺(誤嚥性肺炎)といった、全身疾患との関連が注目されています。最近では、認知症との関連も指摘されています。

つまり、歯周病の影響はお口の中だけに留まらず、全身のさまざまな病気に関わりがあるということです。

 

ではなぜお口の中からからだにまで影響があるのかご存知ですか??🤔

歯周病により歯肉に炎症が起き、ブラッシングなどの際に出血し、血液中に歯周病菌が侵入します。これを菌血症(きんけつしょう)と言います。
菌血症によって全身に細菌がまわってしまうと敗血症(はいけつしょう)の原因になります。
敗血症は、細菌感染症による全身性の重篤な反応、臓器などの機能不全が起こる病態です。
治療をしなければ、ショックや機器不全など、生命を脅やかすようなさまざまな疾患の原因となる病気です。

お口の中から血液や唾液に歯周病菌が侵入し、全身に悪影響を及ぼしてしまうのです😰

歯周病は、年齢が高くなるにつれて発症しやすくなりますが、侵襲性歯周炎(別名:若年性歯周炎)は10代・20代で発症します。妊娠中の女性も、早産や低体重児出産のリスクが高まるため歯周病には要注意です⚠︎

 

歯周病と生活習慣の関連も深く、ご自宅でのケアや定期検診を受けることも重要ですが、生活習慣の見直しも、歯周病予防に大切なことです。

 

お口はからだの一部です。
「お口だけ別」とは考えず、体全体の予防として考える方が、実は自然なことですね😬


健康と唾液

〈唾液の健康効果〉

唾液と健康には深い関係があります。
唾液はそもそも、3つある唾液腺から分泌されているものですが、大きく分けて、自然に出ている唾液(無刺激唾液)と、食べ物などの刺激によって出てくる(刺激唾液)によって出てくる2種類があります。

そのうち、より良い効果をもたらしてくれるのが刺激唾液。食べ物に脳が反応して出る唾液のことです。例えば梅干しを見るだけでも唾液が出てきます。刺激唾液には、無刺激唾液とは違い、消化酵素を始め、様々な酵素が含まれていて、ペルオキシターゼとカタラーゼが活性酵素をやっつけてくれるのです。つまり、食品を摂ることで、口の中で生まれ、活性酵素を減らす働きがあります。


虫歯になりやすい習慣や生活環境とは…?

⁑虫歯になりやすい習慣とは…

歯みがきは1日1回以下
歯にプラークがたまりやすくなり、虫歯菌の増殖を招きます。

間食やだらだら食べることが多い
歯にプラークがたまりやすくなり、虫歯菌の増殖を招きます。

甘いものをよく食べる
虫歯菌は糖分を餌にするため、虫歯菌の増殖を招きます。

しばらく歯科に行っていない
気づかないうちに虫歯になっている可能性が高くなります。

 

⁑虫歯になりやすい生活環境とは…

①口の中がよく乾く
殺菌作用のある唾液が不足しているため、虫歯菌が住みつきやすくなります。高齢者などで複数の種類の薬を使用している場合、副作用で口の中が渇くことが少なくありません。

②歯並びが悪い
歯のみがき残しが多くなるため、虫歯になりやすくなります。

③歯周病がある
歯茎が下がり、歯と歯の間に隙間ができてしまうため、みがき残しをしやすくなります。

④かぶせ物や詰め物が多い
詰め物と歯の間に隙間ができやすいため、虫歯になりやすくなります。詰め物の内側に虫歯ができる場合もあり、進行に気づきにくく、注意が必要です。

これらの事を一度ご自身で確認するきっかけになれたらいいなと思います(╹◡╹)♡