歯並びやかみ合わせに影響する子どもの悪習癖

 

子どもの歯並びやかみ合わせに影響する悪習癖(あくしゅうへき)をご存知ですか??
遺伝的な要因や骨格の問題も確かに原因のひとつですが、お子さんが無意識に日常的に行っている癖が歯並びなどに影響することがあるんです😱

今回はそんなお子さんの悪習癖についてお話しします。

 

吸指癖(きゅうしへき)
吸指癖とはその名の通り、指しゃぶりのことです。
指しゃぶりをするとき、上顎や上の前歯に前方に向かって力が加わります。
そのことにより、上の前歯が前に出てきて上顎前突(出っ歯)や開口(奥歯で噛んだ時前歯が噛み合わない)といった不正咬合を引き起こします。
3歳くらいまでは、成長過程で見られる自然な行いであり、生理的なものです。精神的に気持ちを落ち着かせたりといった、不安を解消するために指しゃぶりをしていることもあります。無理に辞めさせたりする必要はありません。叱ったりすることも控えておきましょう。
ただ、3歳を過ぎても頻繁に指しゃぶりをするなどであれば、一度検診などで相談してみましょう。

咬唇癖(こうしんへき)
咬唇癖とは、下唇を噛んだりする行為です。
こちらも上顎前突(出っ歯)の原因になることがあります。

弄舌癖(ろうぜつへき)・舌突出癖(ぜつとっしゅつへき)
つばや食べ物を飲み込む際に、舌を突き出しながら飲み込んだり、また舌で上の前歯を押したりする行為です。
舌の位置が悪く、正しい飲み込みができていない状態です。
空隙歯列(すきっ歯)や上顎前突(出っ歯)の原因になります。
また、お口の中で起こることなので、気がつかないことも多い習癖です💦

口呼吸(こうこきゅう)
テレビを見ている時、ボーッとしている時に、お子さんのお口がポカーンと開いてること、ありませんか??
習慣化していると、お口の周りの筋肉が弛緩して、顎の発達にも影響が出たり、上顎前突(出っ歯)の原因になることも😰
お子さんも無意識に行っていることなので、保護者の方がその都度お口を閉じてあげたり、優しく注意し改善していきましょう。
また、鼻炎やアレルギーなども口呼吸の原因になりますので、そちらもまずは専門医で改善を目指しましょう。

歯ぎしり(ブラキシズム)
お子さんが寝ている時などにギリギリと大きな音で歯ぎしりをしていると心配になってしまいますよね。
こちらもお子さんにはよくある生理現象と言えるもので、中学生くらいまで続くこともあります。
歯を擦り合わせることで、正しい噛み合わせに調整しようとしている、という説が一番よく言われています。
ただ、ストレスによる歯ぎしりであったり、沁みや歯の痛みが起こることがあったりする場合は要注意です。
多くは生理現象のようなものなので概ね問題はありませんが、歯がかなり削れている、永久歯に生え変わった後、かなりの頻度で歯ぎしりをしているようなことがあれば、一度歯科で相談してみましょう。

 

歯並びやかみ合わせは、遺伝によるもの(顎や歯の大きさ)や環境によるもの(悪習癖、姿勢など)があります。
悪習癖を治したからといって、歯並びが必ずよくなるわけではありませんが、お子さんの将来のためにも、ひとつ要因をなくしておきたいですよね。
保護者の皆様も、しっかりお子さんの観察をしていらっしゃるからこそ、心配になってしまいますよね。
例えば、指しゃぶりではどういった時にしているのかなどを知ることも、改善していく大切な材料になります☺️
もしもお子さんのお口のことで気になっていることがあれば、お気軽にご相談ください!!😊✨

歯と口の健康週間

過ぎてしまいましたが、6月4日から10日は歯と口の健康週間です。今月に学校などで歯科検診が実施されるところもあります。

毎年標語が作られポスターに記載されています。

令和5年の標語は 手に入れよう 長生きチケット 歯磨きで です。

重点目標もあり

生きる力を支える歯科口腔保健の推進 ~生涯を通じた8020運動の新たな展開~です。

歯と口は国民が健康に生きていく力を支えるものであり、歯科疾患の予防や歯と 口の健康を保持する取り組みを進める必要があることから、「生きる力を支える歯 科口腔保健の推進」を重点目標とするとあります。

この機会に自分の歯の健康管理を見直し、むし歯や歯周病の予防に努めましょう。また、すでにむし歯や歯周病にかかっている人は、そのまま放置せずに歯科医の治療を受けましょう。

 

 

意外と知られていない歯科技工士🦷✨

突然ですが、皆さんは歯科医院には歯科医師以外にどんな人がいて、その人がどのような仕事をしているかご存知ですか?
歯科医院のような口の中に携わる医療現場には、それぞれの役割をもつ医療従事者がいます。
歯の治療をする「歯科医師」
歯周病予防の「歯科衛生士」
診療をサポートしてくれる「歯科助手」
被せ物・入れ歯を製作する「歯科技工士」
このように歯科医療のなかで各専門家がそれぞれのポジションで役割を担っています。
スポーツでいうと、ポジションが大事なサッカーや野球と同じように、歯科医院でもチームメンバーがひとりでも欠けてしまうと、適切な歯科医療として成り立ちません。
そしてこのなかでも意外と知られていないポジションが「歯科技工士」です。
皆さんは歯科技工士という職業があるのはご存知でしたか?

虫歯や歯周病・事故などで歯を一度失うと、同じものが自然に再生されることはありません。
そのため「補綴物(ほてつぶつ)」と呼ばれる、歯の被せもの、詰めもの、入れ歯などが必要になります。
そこで活躍するのが「歯科技工士」です!
歯科技工士は一般の方にはあまり馴染みがないかもしれませんが、歯科医療の一端を担う医療技術専門職で国家資格が必要です。
歯科医師の指示をもとに、患者さんの治療に必要な被せものや詰めもの、歯を失ったときに必要な入れ歯、歯並びを治すときに使う矯正装置などを作製します。
その多くは指の先ほどのとても小さなもの!
患者さんのお口の中を型取りした石膏模型を使って、ひとつひとつ丁寧に作り上げていきます。
ひとの歯は十人十色🎨
それぞれ形や大きさが違うので、すべてがオリジナルです✨
これらを作るには高度な精密技工技術とともに、患者さんごとに異なる歯の色や形を把握する繊細な審美感覚が求められます。
よって、治療した患者さんの口に入っている詰め物や被せ物、入れ歯のほとんどは歯科技工士が患者さんのためだけに作ったオーダーメイド作品なんですよ♪

生まれつき、または病気や事故によって失われた顔や体の一部を、人工の材料を使って形態などを補う「エピテーゼ」も歯科技工士が作製しています。
保険適用されるエピテーゼの製作には義肢装具士があたりますが、製作方法や使用材料、器材は歯科技工作業と共通しているものが多いため、保険適用されないエピテーゼの製作には歯科技工士も活躍しています。

歯科技工士は患者さんの前にはあまり登場しないポジションのため、ご存知ない方が多いようですが、実は「縁の下の力持ち」なんです!
これを機に、歯科技工士の存在を知ってくださいね(*^^*)

歯が痛い

虫歯は、細菌の作る酸によって歯が溶ける病気ですが、細菌は酸ばかりでなく毒素も作ります。
その有害物質が神経に影響を及ぼして炎症が起こります。
初期の段階では知覚過敏と同様に、以前はしみなかった刺激に対してしみるようになり、さらに神経が破壊され始めると、なにもしなくても痛みを生じ、神経の中で腫れがおこりますが、歯がふくれることはないため中の圧力が上昇し、鼓動のような激しい痛みとなります。
この状態では温度が上がる(熱い物が口に入る) と圧力は増加するため痛みは激しくなり、逆に冷える(冷たい物が口に入る) と圧が下がるため痛みは減少します。
神経が破壊されると、根の先に血管や神経の出入りしている孔があり、そこを通して破壊が根の先端の骨に及ぶと、歯を噛み合わせたり、おさえたりするだけで、その部分が圧迫され痛みを生じます。
さらにそこに膿がたまると根の先端部分の歯茎が腫れたり、そこから膿が出てきます。

ですが、歯が痛むときは虫歯だけではないのです。

歯の痛みにも
①冷たい物や温かい物で痛む

②何もしなくても痛む

③噛むと痛む

など痛みを感じる状態によって原因も異なります。

①の症状は、神経が生きていてエナメル質(1番外側の歯質)が削れて、象牙質(エナメル質の次の歯質)が露出している状態で起こるため、虫歯以外でも歯ブラシや噛み合わせが強くエナメル質が削れたり、亀裂や破折、詰め物が欠けた場合にも認められます。

②の症状は、神経が死にかけている場合に起こることが多く、虫歯以外の原因として、知覚過敏のダメージが大きい、亀裂が神経まで達している、歯周病が進行し細菌が根の先の穴から神経に感染することもあります。
歯以外では歯茎の炎症や傷の痛みが強い場合は歯が痛いように感じることもあります。

③の症状は、歯を支える骨や歯茎に問題がある場合で、虫歯のほかに歯周病で歯の周囲に炎症がおこっていたり、歯を支える骨が減少し噛む力に耐えられない場合、歯が破折しているなどがあります。
また、歯を支える歯周組織が健康でも、過度にその歯に強い力が加わると(歯ぎしり、くいしばり)などもその負担に耐えられなくなり、痛みを感じる場合もあります。

お口の中の異変は、すぐには気付きにくいものです。
痛みが出たときには、虫歯や歯周病がかなり進行していたりということもあります。
定期的に歯科健診を受け、早期発見、早期治療しましょう。

抜歯後のよくある症状と注意・対応

 

抜歯後の出血が止まらない
抜歯後に少量の出血があるのは、特に問題ありません。しかし、いつまでも出血が続く場合は、局所的・全身的な原因によるものがあります。
局所的な原因・・・歯の周りの粘膜の損傷、歯の周囲骨の骨折、骨内の血管損傷、歯の周りの肉芽組織を取り除く処置が不十分な場合もあります。
全身的な原因・・・血液疾患、肝疾患、抗凝固剤や血小板剤の内服などがあります。

抜歯後に出血が止まらないからといって、強くうがいをするとかえって出血をうながしてしまったり、血餅(けっぺい)という傷口を塞ぐ役割をしてくれるかさぶたのようなものが取れてしまい、治癒を遅らせてしまう原因になってしまいます😱
清潔なガーゼなどを丸めて15分〜20分程度強く噛み、圧迫して止血を行います。それでも止まらない場合は、歯科医院での止血処置を受けてください。

また、前述した疾患や服薬しているものがあれば、必ずお申し出ください。

抜歯後の痛みが治まらない
通常、痛みは抜歯後24時間以内に軽減しますが、2日目以降にも痛みが続く場合は歯の破折片の残存、抜歯した付近の骨の亀裂、骨折、隣の歯の脱臼などが考えられますが、抜歯後3日以上経ってから痛みが強くなった場合は、抜歯後の細菌感染、ドライソケット(抜歯後の傷に血のかたまり(血餅)がなく、傷口が露出した状態になり、強い痛みがある状態)の可能性がありますので、歯科医院へ受診してください。
細菌感染の場合、抗生剤を服用していただき経過を見ます。

抜歯後の腫れが強くなった
乳歯や揺れているはの抜歯では、腫れはほとんど見られませんが、埋伏歯(歯肉に埋まった歯)や親知らず(特に下顎)の抜歯後では、抜歯後2〜4日で腫れが強くなることが多いですが、その後徐々に腫れは減少していき、1週間ほどでほとんどなくなります。
腫れは抜歯後の炎症により出現しますので、処方された化膿止め(抗生物質)などを必ず服用しましょう。
また、飲酒、長風呂、運動などは避け、冷やしたり温めたりすることもよくありません。

十分に注意をしていても、細菌感染、全身疾患により治癒が遅れる場合もあります。
もし抜歯後に何か変化などがある場合は、必ず歯科に受診しましょう!!

フッ素の種類

フッ素が効果を発揮するには一定以上の濃度が必要です。
こども用は、年齢に合わせて濃度が低い場合があるので、大人は大人用の歯みがき粉にフッ素が入っているか確認しましょう。

フッ素には3種類あります。1 フッ化ナトリウム

2 モノフルオロリン酸ナトリウム

3 フッ化第一スズ        です。

成分表示に上記の3種類のどれかが記載されているとフッ素が含まれています。

では使い方をお話します。
15歳以上であれば、歯ブラシに2㎝ぐらい出します。

そのまま磨き始めるのではなく、最初に歯みがき粉を歯にまんべんなく全体に塗り広げそれから磨き始めます。
磨き終わりも、フッ素をできるだけフッ素濃度を落とさないことが重要です!!
口をゆすぐ際に使う水は少量(10~15ml)で1回だけにし、その後1~2時間は飲食は控えましょう。

 

子どもの歯磨きお悩みガイド

小さな子どものいる保護者の役割はご飯作り・幼稚園や習い事などの送り迎えetc.多種多様で大忙しです。
どんなに忙しくても「歯磨きだけは何としてでもさせなくては!」と気合が入りすぎて表情が険しくなっていませんか?
すんなり歯磨きをしてくれたら、こんな表情にならなくて済むのに…。
改めて、子どもに対する歯磨きの悩みってなんでしょうか?

*過半数が『〜してくれない』悩み
「子どもの歯磨きについての悩みは何か」と調査した結果、トップは1歳から12歳までの子どもをもつ保護者のいずれも「させてくれない」「してくれない」の答えで、合わせて半数以上を占めていました。
特に子どもが自分自身で歯磨きを“してくれない”悩みは、低年層から学童期になると倍増しています。
そんな中、保護者はどのように対処されているのでしょうか?

*『〜してくれない』悩みにどう対応している?
調査の結果、年齢が低い場合は「キャラクター歯ブラシなど」子どもが興味を持つもので“〜してくれない”悩みに対処しようとする保護者が、回答の1/3を占めています。
まず興味を持ってもらうことは大切ですね♪
私も4歳の娘を持つ母親ですが、気を引くためにご褒美としてキシリトールタブレットをあげています。
6歳から12歳と年齢が高くなってくると、「保護者も一緒に歯磨きしている」「保護者が叱って歯磨きをさせている」「歯科医師から直接子どもに言い聞かせてもらう」と、
保護者がなんとか対処しようといろいろ頑張ってらっしゃる様です。

*少し視点を変えて…
「〜してくれない」という気持ちに注目し、これを『くれない病』とよんでみます。
「〜してくれない」という気持ちの裏側には、相手に対してこうしてほしいという要望や期待があって、思い通りにしてほしいという気持ちがあるのに、それが叶えられていない状態があります。
このようなとき、相手が悪いと思って怒ったり、悲しい気持ちになりやすくなります。
「くれない病」は、自分自身が相手に無理な要求をしている時、つまり、要求のレベルが相手には高すぎたり、やりにくいことだったり、要求が相手に正確に伝わっていないことが原因で起こります。
例えば、2歳の子どもに、保護者の仕事の都合や虫歯ができる仕組みを理解してもらうのは難しいですよね。
3歳の子どもには平均的な「こうしましょう」という事柄が、いま目の前にいる子どもの気質・性格・体調・発育状態に合っているかどうかはわかりません。
大人でも気分がのらない時があったり、機嫌の悪い時があったりしますよね😅
お話がわかる年齢になっていても、自分がこうするべき、こうあってほしいと思い込んでいただけで内容を正確に伝えていなかった!ということだってあります。
無理なことを要求していないか、ちゃんと伝えているかがポイントになります。
相手に合わない要望をしていると、いつまでたっても「くれない病」は治らず自分の思い通りにはならないのです。
思い通りにならないことは、ストレスの定義の1つとされていて、それは要望(思い)のレベルを調節して小さくすることができます。

*歯磨きは『ふれあいの時間』
「なんとしてでも歯磨きを!」と頑張りすぎないで、歯磨きを「ふれあいの時間」と捉えてみませんか?
仕上げ磨きが必要な時期は、育児も大変忙しい時期です。
歯磨きだけでなく他にも「○○○させなきゃ!」がたくさんで目が回りますよね。
だからこそ思い切って歯磨きの時間を保護者も子どもも一緒に一息つく「ふれあいの時間」として捉え、慌てずに、ほっぺを触ったり、お膝で抱っこしたりしながら、ゆっくり歯磨きにつなげていくのはいかがでしょうか😍

 

治療した歯の材料がはずれてしまった

むし歯の治療を行う時に一番大切なことは、むし歯菌に侵されてしまった感染部分を確実に取り除くことです。

それとともに、これから行う詰め物や被せ物(修復物)がはずれたり壊れたりしないように、そしてまわりに残された歯の組織が壊れないように工夫して削ることを行います。
そうやって削られた部分にビッタリと合った修復物を強力なセメントで接着させることで、歯と修復物が一体化されます。

しかし、歯は上下で噛み合うたびに人間の体重と同じくらいの圧力がかかります。
また、餅やキャンディーなど粘着力が強いものを食べる時には、歯から修復物を引きはがそうとする力もかかります。
そのためセメントは徐々に溶け、歯と修復物と接着部分が壊されてしまい、結果として修復物がはずれてしまうことがあるのです。

もし修復物がはずれてしまったら、はずれた修復物か曲がったり折れたりしないように、プラスチックのケースなどに入れて歯科医院を受診しましょう。
その時に、ティッシュペーパーや綿花などにくるんでしまうと、繊維がこびりついてしまい、取り除くのが大変になってしまいます。気を付けてください。

新たなむし歯もできておらず、修復物がピッタリと収まる場合には、再度つけ直すことも可能です。

一方、歯が欠けてしまったり、新たにむし歯ができてしまっている場合や、修復物がピッタリと収まらない場合には、残念ながら削り直しや作り直しが必要となります。

もし作り直しになるとしても、受診の時にはずれた修復物を、持参していただけると、なぜはずれてしまったのかを考える上でとても参考になるので、処分したりせず、必ず修復物を持参し受診することが大切です。

あと、修復物が全くずれない人とあちこちの修復物が度々はずれてしまう人がいます。
これは削り方やセメントなどに問題があるのではなく、多くの場合で、噛み合わせの力が原因となっていることが多いように思います。
つまり、歯ぎしり癖のある人や、食いしばりがある人などは、歯や修復物にかかる噛み合わせの力によって、ひずみが発生し、修復物がはずれやすくなってしまうのです。

詰め物がはずれてしまった時は、すぐに歯科医院へ受診し相談、治療しましょう。

学齢期によく発生する歯の問題

 

人間の歯は、基本的には乳歯であれば全部で20本、永久歯であれば28本(親知らずを含めれば32本)生えてきます。

ですが、人によって歯の本数が少なかったり多かったり、歯の本数に異常がみられる場合も珍しくありません。

歯列の交換期の真っ最中である学齢期にこの問題がわかることが多いのです。
今回は歯の本数や、交換期の障害についてお話しします。

①歯が生えてこない

それぞれの歯には標準的に生えてくる時期が決まっています。
しかし、この時期は個人差というものがかなり幅広いのです。
他の子は生えているのに、、、、、と心配する親御さんも多くいらっしゃると思いますが、多少の時期のズレなら様子を見ていただいても構いません。
ただ、時期のズレから起こるものと、歯胚(しはい)と呼ばれる歯のたまごが先天的に欠如していることから起こる可能性もあります。
この場合は歯のたまご自体がないため、歯が生えてくることはありません。
歯胚の有無はエックス線撮影をすることでわかります。
特に親知らず、小臼歯(しょうきゅうし)、下顎の前歯は先天的に欠如している可能性があります。
また、乳歯の歯根が待機している永久歯にうまく吸収されない場合も生えかわりが遅くなる原因の一つです。

 

②歯の数の異常(歯の数が少ない・多い)

歯の数は、お母さんのお腹の中にいる時から決まっています。
歯胚(しはい)の数は、この胎児期に決定されているのです。
歯の少ない場合は前述したように歯の交換に影響が出てきます。
永久歯に生え変わらないということは、乳歯が大人になってもそのまま残っているという状態になります。
多くの場合、定期検診などで経過を見つつ、必要であれば抜歯処置や、歯の欠損を補うための補綴処置が必要です。
もちろん乳歯自体に問題がなければ、そのまま使っていただきます。
歯の数が多い場合には過剰歯(かじょうし)と呼ばれており、上の前歯に見られることがあります。
噛み合わせ、発音や食事、審美的に問題がなければ放置していても特に問題はありません。
しかし、永久歯の萌出に影響がでる場合は、外科処置で除去が必要になることもあります。

 

③歯茎が腫れる・歯茎にできものができる

大人でも歯茎が腫れたりできものができたりすることはありますが、学齢期特有の炎症が起きているかもしれません。
たとえば、歯の生え変わりや萌出の際にできる腫れ、できものであったり、ホルモンバランスの乱れや生活の変化により起こる思春期性歯肉炎(ししゅんきせいしにくえん)と呼ばれる思春期に起こりやすくなる歯肉炎もあるのです。

 

このように、学齢期に起こりやすい歯やお口の中の問題はたくさんあります。
お子さんの仕上げ磨きをしているときや、ふと気づいた時はびっくりしてしまいますよね💦
もし気になることがあれば、歯科医院で、医師に相談してみてくださいね😊