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定期検診

歯医者で治療が終わると『定期検診でお待ちしております』と言われますよね。

もう治ったのに何で行かないといけないのだろうと思う方もいると思います。

歯は治療して終わりではないのです。今回はなぜ定期検診が必要なのかをお話しします。

⚪︎定期検診が重要な理由⚪︎

歯が痛い、歯ぐきから血がでるなど、なにか症状が出て困ると歯医者へ行きますよね。

しかしお口の中の病気は自覚症状がないまま進行するので、症状が出たときには歯を大きく削る必要があったり、なかなか治りにくい状態まで進んでいたり、最悪抜歯が必要になってしまうことも考えられます。
歯医者で歯の定期検診を受けることで、歯や歯ぐきの状態をチェックし早期発見、予防で歯を長く大切に使うことができます。
またお口の健康は身体の健康に大きく影響します。
全身の健康から考えても、歯医者の定期検診はとても重要なのです。

1:プラークや歯石を除去できる
定期検診では、細菌の塊であるプラークや、それらが石灰化してできた歯石を除去します。プラークは歯ブラシで除去ができますが、どれだけ丁寧な歯磨きを心掛けていても、自分で全てのプラークを除去することはできず、深部に残ったプラークは2日ほどで歯石となってしまいます。その歯石が原因で、気付かないうちに歯肉炎や歯周病を引き起こすのです。ですので定期的にプラークや歯石を除去することが大切です。

2:虫歯や歯周病を早期発見できる
定期検診に行く最も大きなメリットは、歯や歯茎の変化をいち早く見つけることです。虫歯や歯周病は、痛みが出るまで進行させてしまうと手遅れになり、抜歯になってしまう可能性があります。
早期発見することで、そういったリスクを大幅に軽減することができるだけでなく、万が一虫歯や歯周病が見つかった場合にも、歯を削らずに済むことができたり、簡単な処置で炎症を抑えたりすることが可能です。

3:詰め物や被せ物の異常に気づける
詰め物や被せ物をしていると、歯との隙間の汚れを歯ブラシなどで除去しにくくなり、まして内部の虫歯を防ぐことなど不可能です。しかし、定期検診を受けておくことで、詰め物や被せ物をしている部分や周辺のトラブルを早期発見できることがあります。
直接口腔内を見るだけでなくレントゲンなどで画像を比較できれば、より状況を把握できたりします。

4:生涯にかかる医療費を減らせる
定期検診は、日頃からメンテナンスを行うことで、起こりうる病気を未然に防ぐことが目的とされています。例えば、虫歯を放置して歯周病が重症化すると、菌が血液内に入り込み糖尿病や心臓疾患、脳梗塞を引き起こす可能性があります。
健康な時から定期検診を受けることで、それらの病気にかかるリスクが軽減され、結果的に生涯医療費を減らすことにつながるのです。

一般的に検診は3ヶ月〜6ヶ月に1回が望ましいとされています。定期検診には色々なメリットがありますのでお勧めします💡


なぜ何回も通わないといけないの?

お口を開けて、キーンと鳴る音に耐える…。
終わってお会計をしたら『次の予約ですが』と言われ
えー❗まだ終わらないの⁉️と思われたことありませんか?
治療の回数が増えてくると、だんだん面倒になって通院するのが億劫になってしまい、間が空きすぎて行きづらくなる…。
そんな方も少なくないとおもいます。
歯科はなぜ、医科と違って何度も通わなければならないのでしょうか。

風邪なら、診察後にお薬をもらって、ゆっくり休養すれば終わりです。
一方で歯科の場合は、1本の歯を治すのに、何度も何度も通わなければならない…。
「何とかして回数をかけて儲けようとしてるんじゃないの⁉️」と文句のひとつも言いたくなりますよね😅
ですが、歯科に何度も通わなくてはならない理由は、きちんとあるのです。

ある程度の大きさの虫歯になると、その場で削って詰めて終わりというわけにはいかなくなります。
詰め物やかぶせ物を、型を取って作る工程が必要なのです。

*詰め物・・・型取り→製作→口の中へ入れる
*土台から作る必要がある被せ物・・・土台の型取り→土台の製作 →土台を入れる→土台を削る→かぶせ物の型取り→かぶせ物の製作→口の中へ入れる
*入れ歯・・・型取り→咬み合わせ→試着→口の中へ入れる

上記のように、数回の通院が絶対に必要なのです。
虫歯の本数が多ければ、その分さらに回数が増えます。

歯の根の治療はさらに回数がかかります。
虫歯が歯髄という歯の神経と言っている組織に及ぶと、歯髄を取り除く必要があります。
過去に根の治療をした歯の場合は、詰まっている樹脂の薬を取り去って再度治療を行います。
歯髄にしても樹脂の薬にしても、取りっぱなしにはできないため、最終的には歯髄が入っていたスペースに新しい樹脂の薬を詰めますが、細菌がいない状態で薬を詰める必要があります。
この根の中を無菌化するという治療は、正確にいつ終わると予想ができません。

歯石を取るのも1回で終われ‼️と思いますよね。
歯石には、口の中に見えている歯石(縁上歯石)と、歯周ポケット内の歯石(縁下歯石)という2種類があります。
患者さんの口の中はひとりとして同じ状態の方はいません。
歯石がたくさんついている方もいれば、そうでもない方もいます。
1回で十分歯石が取れる方もいれば、数回に分けないと取りきれない方もいます。
歯周病が進んでいる方は、その分治療回数が増えるのは当然と言えます。

被せ物や入れ歯は、歯周病の治療がひと通り終わった後で行うというのが基本です。
しっかりした土地に家を建てないと家が傾いてしまうのと同じように、土台となる歯ぐきがしっかりしていない状態では、被せ物も入れ歯も良いものを作ることができません。
入れ歯作ってほしいのに歯石ばっかり取って何度も通わせて💢とは思わないでくださいね💦

長文になりましたが、何度も歯医者に通わなければいけない理由が少しでもご理解頂けたでしょうか。

疑問点や不安点がありましたら、お気軽にお声かけください。


子どものむし歯予防

多くの親御さんがお子さんのむし歯でお悩みだと思います。むし歯になれば早期の歯科診療が必要ですが、まずはむし歯にしない事が大切です。

そのためには飲食の仕方、間食の取り方、そして歯磨きがポイントとなります。

「むし歯菌はうつる」と耳にされたことはないでしょうか。

生後まもなくの赤ちゃんの口の中には、むし歯菌は存在しません。

ところが成長するにつれ、スキンシップ・生活習慣により、周囲の人間の口腔内から赤ちゃんへと菌が感染し、むし歯へのリスクが高まります。

3歳までにむし歯菌に感染しなければ、その後成長してもむし歯にはならないという説もあります。

むし歯菌に感染させないためには3歳までは、食べ物の口移しや噛んだものを与えない、お箸や食器の共有を避ける、ということも考えられますが、

子どもの成長にはスキンシップも欠かせません。

少しでも感染リスクを低くするためには、周囲の方々の口腔内に潜むむし歯菌を少なくしておくことも重要なことです。

むし歯があれば早く処置し、正しいブラッシング方法を身につける。

そうすればむし歯菌は減少します。

また、むし歯になるので間食を与えたくないとお考えの方もおられますが、子どもの成長の上で間食の摂取は大切です。

食べる頻度や質・量を考えて与え、ダラダラ食べを避けましょう。

キシリトールを含む間食の選択も推奨します。

キシリトールはむし歯菌の感染を予防し、歯の再石灰化を促進する効果があります。

さらに、歯質を強化しむし歯菌から歯を守るには、歯面へのフッ素塗布が効果的です。

歯科医院でのフッ素塗布以外にも、歯磨剤・洗口剤・ジェル等にフッ素含有のものがありますので、歯科医師や歯科衛生士に相談し、お子さんに合ったものをお選びください。

お子さんの歯とともに大事なこと

「乳歯がなかなか抜けないんです」「他のお友達は乳歯が抜けてるのに、うちの子はまだ抜けないので抜いてください」

私たちにとって1年中耳にする言葉です。

一般的に乳歯の生え変わりは、早いお子さんで5歳ぐらいから始まります。

もちろん7~8歳ぐらいからのお子さんもおられます。生え変わりの時期というのは、お子さんの身体の大きさと同じく「個人差」があります。

乳歯は抜ける時は永久歯の萌出に伴う根の吸収により、歯がぐらついてきます。

永久歯の萌出が見られない場合はたいてい歯は動きません。

それに、乳歯の根の吸収が無く永久歯がひっかかって萌出を妨げる場合もあります。

わかりやすく言えば、永久歯の生える準備が整っていないということです。

逆に、むし歯を放置したままや、むし歯で神経を抜いたり、外傷による歯の脱臼などで、生え変わりが極端に早くなる場合もあります。

乳歯が早期に抜けたり、安易に抜歯すると、お子さんの顎のスペースが不足して永久歯が並びきれずに歯列不正がおこります。

もちろん、抜かないといけない乳歯もあります。

永久歯が萌出困難と判断された時や、歯の破折などです。

早期に抜歯を行う場合は、抜歯した両側の歯が寄ってこないような処置も必要になってきます。

最近では、昔に比べ食生活や生活環境がよくなり、お子さんの成長や歯の生え変わりが早くなってきています。

それに加え保護者の方の歯に対する意識が高くなっているのも事実です。

しかし、むし歯の数が減ってきたのと反比例するかのように、顎の成長不足のお子さんが増加傾向にあります。

成長や生え変わりが早くなっても、基本的に人間の構造は変わっていません。歯磨きももちろん大事ですが、規則正しい生活、食生活なども歯にはとても重要なことです。

歯は身体の一部です。生活が乱れると歯も乱れてきます。お子さんの歯と共に生活環境にも注意を払って見守ってあげてください


明けましておめでとうございます。

明けましておめでとうございます。
本年も皆様の健康を、お口を通してサポートさせていただきます。
どうぞよろしくお願いいたします。

厚生労働省と歯科医師会は8020(ハチマルニマル)運動を展開しています。
これは80歳になっても自分の歯を20本残そう、生涯にわたって食べ物を自分の歯でよく噛もう、というもので、つまり健康な生活を送るうえで自分の歯を使うことが非常に大切だというのです。
ところが現実には、日本人の平均は60歳で現存する歯は17、8本、80歳に至っては4、6本しか残っていません。

歯が失われる原因は、虫歯と歯周病です。
食後の歯磨きなど口腔衛生に関する教育が普及するに従って、虫歯は減少傾向にありますが、歯周病は一向に減りません。

ということは、生涯自分の歯で咀嚼し健康に過ごすためには、歯周病にならない、不幸にしてかかったとしても、これ以上進行させない、再発させないことがとても大切になってきます。
歯周病は細菌による感染症です。
これまで人類は多くの感染症を克服してきました。
しかし、歯周病に関しては必ずしも克服したとはいいがたい状況です。

理由はさまざまです。歯周病は治りにくく、治療に多くの時間がかかります。
しかも歯科医師がいくら最新の治療方法で臨んでも、患者さん自身のプラークコントロールにブラッシングするなどして口腔内を清潔にすることが不十分だと治療効果は望めません。

毎日歯を磨いているのになぜ?と疑問に感じる方も多いかもしれません。しかし磨いていると磨けているには大きな違いがあります。

これまで歯が痛いから、治療の詰め物がとれてしまったから、というときにしか受診しないのが普通でした。
しかし、歯周病は治りにくい、再発しやすい、しかも初期には自覚症状がない病気です。
3ヶ月に1回は歯科健診をうけるようにお勧めします。どんなに治療技術が進歩しても、自分の歯に勝るものは作れません。

当院が生涯健康な歯を保てる一助となれば幸いです。