なぜ何回も通わないといけないの?

お口を開けて、キーンと鳴る音に耐える…。
終わってお会計をしたら『次の予約ですが』と言われ
えー❗まだ終わらないの⁉️と思われたことありませんか?
治療の回数が増えてくると、だんだん面倒になって通院するのが億劫になってしまい、間が空きすぎて行きづらくなる…。
そんな方も少なくないとおもいます。
歯科はなぜ、医科と違って何度も通わなければならないのでしょうか。

風邪なら、診察後にお薬をもらって、ゆっくり休養すれば終わりです。
一方で歯科の場合は、1本の歯を治すのに、何度も何度も通わなければならない…。
「何とかして回数をかけて儲けようとしてるんじゃないの⁉️」と文句のひとつも言いたくなりますよね😅
ですが、歯科に何度も通わなくてはならない理由は、きちんとあるのです。

ある程度の大きさの虫歯になると、その場で削って詰めて終わりというわけにはいかなくなります。
詰め物やかぶせ物を、型を取って作る工程が必要なのです。

*詰め物・・・型取り→製作→口の中へ入れる
*土台から作る必要がある被せ物・・・土台の型取り→土台の製作 →土台を入れる→土台を削る→かぶせ物の型取り→かぶせ物の製作→口の中へ入れる
*入れ歯・・・型取り→咬み合わせ→試着→口の中へ入れる

上記のように、数回の通院が絶対に必要なのです。
虫歯の本数が多ければ、その分さらに回数が増えます。

歯の根の治療はさらに回数がかかります。
虫歯が歯髄という歯の神経と言っている組織に及ぶと、歯髄を取り除く必要があります。
過去に根の治療をした歯の場合は、詰まっている樹脂の薬を取り去って再度治療を行います。
歯髄にしても樹脂の薬にしても、取りっぱなしにはできないため、最終的には歯髄が入っていたスペースに新しい樹脂の薬を詰めますが、細菌がいない状態で薬を詰める必要があります。
この根の中を無菌化するという治療は、正確にいつ終わると予想ができません。

歯石を取るのも1回で終われ‼️と思いますよね。
歯石には、口の中に見えている歯石(縁上歯石)と、歯周ポケット内の歯石(縁下歯石)という2種類があります。
患者さんの口の中はひとりとして同じ状態の方はいません。
歯石がたくさんついている方もいれば、そうでもない方もいます。
1回で十分歯石が取れる方もいれば、数回に分けないと取りきれない方もいます。
歯周病が進んでいる方は、その分治療回数が増えるのは当然と言えます。

被せ物や入れ歯は、歯周病の治療がひと通り終わった後で行うというのが基本です。
しっかりした土地に家を建てないと家が傾いてしまうのと同じように、土台となる歯ぐきがしっかりしていない状態では、被せ物も入れ歯も良いものを作ることができません。
入れ歯作ってほしいのに歯石ばっかり取って何度も通わせて💢とは思わないでくださいね💦

長文になりましたが、何度も歯医者に通わなければいけない理由が少しでもご理解頂けたでしょうか。

疑問点や不安点がありましたら、お気軽にお声かけください。


藤本歯科スタッフブログの人気エントリ一覧。おすすめです